2019年に千葉県で狩猟免許(ワナ・網)を取得した話
伝手が何もない状態で狩猟免許を取得したので覚書、狩猟に関しては完全に素人。
おおまかな流れとしては、
狩猟免許試験受験申請→県猟友会主催「初心者狩猟講習会」受講申請→県猟友会主催「初心者狩猟講習会」受講→狩猟免許試験→合格発表
となる。
まず県の狩猟試験関連ページを参照しながら受験申請を行った。
狩猟免許試験受験申請に必要なもの
・申請書(県該当ページからダウンロードしてプリントアウト(両面印刷)した)
・写真(無背景のものをデジカメで撮影しプリントアウト、縦3cm、横2.4cm)
・医師の診断書(申請日から一年以内のもの) 3,800円
個人的にもっとも心理的ハードルが高かった、診断書のひな型は県のページからダウンロード可能、かかりつけ医があるならばそちらで書いてもらう、私の場合かかりつけ医がなかったため近所のメンタルクリニック(精神科)へ片端から電話して狩猟免許用の診断書がかけるかどうかを聞いて、可能なところで受診した。
予約が必要で一か月待ちのところや、狩猟免許用診断書の存在を知らない医院、かと思えば、当日飛び入りで問題ないなど医院によって様々だった。
診断自体は診断書のひな型を渡し、意識の混濁が無いかどうかや、日常の酒量を聞かれたりする簡単な質問に答えるもので15分程度で終了した。
料金は3,800円であった、医院によって多少値段が違う模様。
・受験票送付用切手82円
・印鑑(受験申請書の訂正用か、持って行ったが使用しなかった)
・千葉県収入証紙 5,200円
受験手数料、すでになんらかの区分の狩猟免許を所持している場合一部免除のため3,900円となる。役所などで購入可能。
以上をそろえた上で管轄区域ごとに指定された県機関に提出することとなる。
代理人による提出が可能、申し込み順で規定人数に達ししだいその回の申し込みは打ち切られる、その後は次の回に振り分けられる模様、年度一回目のワナ試験に申し込んだが、初日で半数以上の枠が埋まったそうだ。
医師の診断書は原本を提出、確認ののち返却された、一年以内であれば違う区分の狩猟免許の受験申請にも使用可能、私はワナ免許を取得後、網免許の申し込みにも使用した。
・県猟友会主催「初心者狩猟講習会」30,000円(弁当つき)
申請の際、県猟友会が開催している「初心者狩猟講習会」の案内がある。
内容は、完全に狩猟免許試験対策であり、実際の試験会場で、一日かけて、学科、実技の練習をするものである、また学科用テキストになる「狩猟読本」「狩猟免許試験例題集」が講習前に送付されてくる。
学科に関してはふわっとした講義だったが、実技は実際に試験に使用される猟具や判別用絵図を使用して、試験官でもある猟友会員の指導を受けられるので、試験内容を熟知していない限り、この講習を受けるのは免許試験を受験するにあたって必須といえる。
なお、この講習会、猟友会員が受ける場合は8,000円、猟友会所属みこみの者10,000円、それ以外は30,000円という値段設定である、30,000円払った場合でも後程猟友会に所属すれば18,000円もどってくるそうだ、私は30,000円払ったが、事前に県猟友会に問い合わせると、居住地の支部猟友会の窓口を教えてもらえる(猟友会に属するには大日本猟友会、県猟友会、支部猟友会のすべてに所属する必要があるそう)支部猟友会の窓口へ行けば、猟友会所属みこみであることの証明になるハンコをもらえて10,000円で申し込むことが出来るようだ。
ちなみに、年度内に同じ講習を受ける場合は1,000円、別の講習を受ける場合は5,000円(猟友会員2,000円)となっている。
・知識試験対策
初心者狩猟講習会に申し込むと、しばらくして「狩猟読本」「狩猟免許試験例題集」が送付されてくる、知識試験に関してはほぼ、この中の内容がでるので、両方の内容を把握しておく必要がある、猟具に関する知識の部分は自分の受ける区分のものが出題されるので、それ以外に関しては目を通さなかった、また、ワナ免許に関して言えば、鳥をワナで取ることは禁止されているので、鳥関連の知識問題も出題されなかった、ただしあくまで私の受けた試験ではという但し付きになるが。
どうやらこの知識試験、実施回で難易度にばらつきがあるようで、私が受けた回は2割ちかい人が落ちてしまった、千葉県限定の内容(ワナのサイズやキョン関連)をはさんだり例題集から少しひねった問題がだされたり受けていて意外と難しいと感じた、かと思えばその次の回では2人しか落ちていなかったりした。
とはいえ、基本的には狩猟免許試験例題集をミスなくこなせるところまでもっていけば問題ないようだ。
すでになんらかの狩猟免許を持っている場合、知識試験は一部免除となり、猟具に関する知識を問われる試験をうけることになる。
私の場合はワナをとったのち、網を一部免除で取ったのだが、初回と比べて非常に拍子抜けする内容であった、網関連の問題のみで一問だけ問題集の範囲外のものがでただけであとは問題集のせまい範囲の内容そのままであった。
・「初心者狩猟講習会」受講(ワナと網)
千葉県射撃場にて実施された、公共交通機関のアクセスが悪く、案内状によると最寄り駅から徒歩4km、タクシー利用の際は違う駅が指定されている、車など自前の足があると便利である。
射撃場周辺(徒歩圏)にはコンビニや商店がない、自販機は射撃場内にある。
なお、講習会では弁当と飲み物がでるが、試験では出ないため食事は持参する必要がある。
実施時間は午前8時半受付開始、名目上は午後5時終了である。
実際は、午前中に「狩猟読本」の読み合わせを行い、午後に実技の練習であった。
特に
・狩猟鳥獣の判別に関する絵図の出題範囲
・猟具の判別に出題される道具
は、そのものが実技練習の場においてあるのでよくチェックしたい。
また、判別では非狩猟鳥獣に関しては名前をいう必要がないため(ダメと発声する)名前を覚える必要はない、むしろ名前を言うと減点されてしまうので注意が必要。
午後の実技練習では実際に試験で使う猟具を架設練習することになる、ワナでは箱ワナのミニチュア、くくり罠のうちどちらか一つを、網では双ムソウのミニチュアを架設することになる。
私の受講した回では午前中のうちにくくり罠とはこ罠の架設デモンストレーションを見て、どちらを練習したいか選ばされた、120人ほど人数がいたが若干箱ワナのほうが希望者がおおく、練習機会が増えるだろうとくくり罠を選択した。
箱ワナに関してはミニチュアの鉄製箱ワナを組み立て、架設するもの、ミニチュアとはいえ60cmくらいの大きさがあり、また大型の箱ワナを模しているため、ホームセンターなどで売っている小型の箱ワナとは勝手がまるで違うようだった。
くくり罠は押しばねにワイヤーを通したものだが、架設の際バネを縮めるのに若干の腕力を必要とする、そのため女性は避ける傾向があった。
双ムソウのミニチュアだが網の取り回しや設置個所(ダミーがある)ロープの結び方などに規定があり割と苦戦した、また最後に稼働テストがある。
ワナの架設に関しては120名が6組ほどに分かれて各自順番に架設を練習、網は受講者15人ほどだったので1組の練習だった。
猟具の数がそれほど用意されていないため順番に練習をしていって実際に触れるのは3回から4回ほどである、納得のいった人から順番に帰宅していいので、残っていれば練習機会は増える、大体4時過ぎあたりからそろそろ終わらせようという風になるので留意したい。
私の受けた回の試験では実技で24人落ち、そのうち半数が狩猟免許をすでに所持していた一部免除者だったことを考えると、納得いくまでここでは練習すべきである。
・狩猟免許試験
講習と同じく千葉県射撃場での試験。交通アクセス・・・。
受験票と筆記具はわすれずに、また昼をまたぐので弁当を持参したい、なお筆記具に関しては貸与があるので忘れたとしてもそこまで動揺することはない。
午前8時30分から受付が開始し、9時頃説明が始まる、9時20分から試験開始した。
初試験の場合は持ち時間90分、30問の出題のうち7割、21問正答なら合格となる、試験開始20分後から退室が可能、ワナを受験したが意外と捻った問題が多く、5問ほど自信を持てない問題がでた、複数回見直し、正答率を上げたあと退室、後程確認したところ2問ミスが見られた。
すでにほかの狩猟免許を持つ一部免除の場合は持ち時間30分、10問の出題のうち7割正解で合格、こちらは網でうけたが非常に簡単だった。
知識試験終了後、退室した順番で適正試験を受ける、その後知識試験の採点が終了するまで試験会場周辺で待機することになる。
適正試験は簡単な体操、聴力検査、視力検査をうけるのみである。
11時過ぎ頃に発表されたとの通知があり、試験会場前の掲示板に張り出された番号で合否を確認する、一回目のワナ試験の時は18人、二回目の網・わな試験の際は2人この段階で不合格となっていた、いずれも母数が120人だったと考えれば難易度には結構ばらつきがあるようだ、ここで不合格となった場合、午後の試験には参加せず、帰宅することとなる。
ここからは実技試験であり減点制となる、-31点されてしまうと不合格となってしまう。
合格者は再び試験会場に入り、狩猟鳥獣の判別の試験をうけることになる。
順に別室へと入り、試験官、採点者、机を挟んで受験者の3名で座り、紙芝居サイズの狩猟鳥獣及び非狩猟鳥獣の絵を順に見せられ、狩猟鳥獣であればその名前を、非狩猟鳥獣であれば「だめ」と発声する、一枚当たり5秒以内、言い間違えや非狩猟鳥獣の名前を答えてしまった場合などは減点となる、ワナの場合注意すべきは狩猟鳥獣であっても鳥はワナで捕獲できないため「ダメ」となることである。1問あたりの得点は2点、全16問となっている。講習で実際に使われる絵図を閲覧できればメモしておくといい、写真にとるのはNGである。
その後お昼休憩を挟み、午後の試験となる、
知識試験を受けた会場で待機し、順番に呼ばれるので別棟の選手控室に移動し、猟具の判別と架設を行う。
ちなみに一人当たり5分超かかるので、順番によっては数時間待つことになる、覚悟しておきたい。
猟具の判別は講習で説明をうけたものと同じものを机上に並べて、〇×の書かれた札を使えるものの横に〇、だめなものの横に×を置く形式。一問5点。
判別を終えた後、その場で架設に移る、
ワナの場合はくくり罠を架設するか箱罠を架設するか宣言したのち該当の架設にうつる、網の場合は双ムソウのミニチュアを架設する。
制限時間5分で4分を過ぎると4分経過という合図がはいる、焦らずに架設したい。
ここで猟具の架設ができないと-31点で一発不合格である、架設不十分という減点枠もあるのでうまくいかずとも最後まであきらめずに作業したい。
架設まで終了したら試験終了である、そのまま試験会場を後にする。
・合格発表
受験後、2週間から3週間後、県ホームページ及び各機関掲示板に結果が掲示される、合格していた場合発表と同時に免状が発送され、自宅に届くことになる。
なお、他の狩猟試験の一部免除を受ける場合はこの免状の番号が必要となる。
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